« 2006 214-217総括2 | トップページ | 2006 214-217総括4 »

2006 214-217総括3

 僕も連れのお方も酒呑みの上美味いもの好き。とにかく酒といっしょにやるのが好きなわけでどこかのレストランで食事をしてから、というより呑みながら食べるというのが圧倒的多いですね。たまにはイタリアンとかいきますけれど、そこでも二人でワイン2本空けちゃうので困ったものです。で、北海道でも夜は迷わず、というか結局、居酒屋を選択。やっぱり冬の北海道は酒の肴の宝庫なわけであります。この時期にジンギスカンなんてもったいなくて。

Rimg0058  食い意地のはっている僕らは前述した胃の辛さもなんのその、その冬の宝石たちに出会いにいざ、ススキノの居酒屋に突入。炉端で焼いてくれて、刺身も数々あり、しかもリーズナブルなお店を見つけまして、早速ビールで乾杯。うーん、冬の乾燥したときに飲むビールはなんて美味いのでしょう。湿度の高い夏より僕はだんぜん冬に軍配をあげますね。そのビールとともに最初に頼んだのが塩海胆とホッキ貝の刺身。ミョウバンがぬっていないので海胆の濃厚な甘さが口に広がり幸せ。ホッキはまさに北海道、この鮮度この旨味、味が凝縮させていてこれまたたまらないのであります。

Rimg0059  とうぜん酒も進む筈なのですがこの夜はどうも胃がいまいちで酒がはいっていかない。まあ、これが逆に体力温存(そんな必要があるのか?)になって良かったのですが。 そしてこれもお決まりの厚岸の生蛎。言うまでもなく美味でありましてやっぱり北はいいなー。僕はあまりに暑い国(香港、シンガポール)に若いときにいすぎたので今は体が北に向かってしまうようです(というか年とったということか)。まあそんなことはどうでもよく、美味い酒の肴は北にあり、ということであります。

Rimg0060  東京の居酒屋ででてくる蛸のから揚げとは天と地ほどの差がある、この生蛸のから揚げ。しょうがないといっちゃしょうがないけど、同じ食べ物かしらん。この甘み、このかみ締めたときに口にほとばしる味の濃さ。揚げ方が多少いいかげんだって物の本質がしっかりしているとぶれないわけですよ。これはすべてに言えるよな。いくら化粧でごまかしたってやはり中身がね、しっかりしたものじゃなきゃいけない。地場にいって地のものをいただくというのはそういう本質とはなにか、というのを再認識することなんだー、と相変わらずただ美味いもの食ってるだけのことに理由づけしたくなる僕であります。

 といつもの一人納得しながら飲んでいる横目で連れのお方はバンバン注文。せっかく北海道だからきんきも焼いちゃえ。さっき刺身で食べたホッキも今度は焼いちゃえ。と暴走機関車のごとく食べまくり。あの昼間の胃のつらさはどこへやら。もうこれでもかと冬の味覚を堪能いたしまして、昼から怒涛の胃のスパルタ鍛錬のごとき北海道美味礼賛はこれで終わり、のわけはなく次はススキノの大親友のやっているショットバーへ。このときすでに時計は22時半を回っておりました。

Rimg0067  僕が6年前に香港から帰国してすぐに仕事で住むことになったのが札幌でありまして、南の暑いところからいきなり真冬の北海道2月にほうりこまれまして、これがかなりのショック療法というか長いこと南で弛緩していた僕の身体にぴしっと活が入ったのが北の冬でありました。そのひさしぶりの日本、そして初体験の雪国での僕のオアシスとなったのが今では大親友となった彼のショットバーであります。 初めて入った瞬間から、ああ、この店は僕のためにある店だ、とすぐにわかるそういう空気が充満していた店でした。古いアルテックのスピーカーに真空管のアンプ、そしてターンテーブルにはジョンコルトレーンの古いレコード。カウンターの上に吊られている電球はエジソン球で淡い暖かい光が包んでいる。そして最初の一杯目に頼んだマティーニを口にしたときの頭を殴られたような衝撃。あぁ、僕が長いこと捜し求めていたマティーニはここにあったのか!、ほんとそう、思ったのであります。 その夜から僕はそこに通い続け店主の彼と親交を深めていき、僕が札幌を離れる日まで、そして離れてから今日に至るまでずっと彼とは深い友情で繋がっているのです。僕が札幌を離れる日に彼が店のはいっているビルの下まで見送りに来てくれて涙ぐみながらシグナトリーのアドベックのボトルをくれたことは今も忘れることはできません。

 僕の仕事はわずか5ヶ月でぽしゃり、その時のメランコリックな思いもすべてこのカウンターに染み込んでいる場所でもあります。そしてその場所はいまも変わらずに、なにひとつ、空気のさらに微粒子のひとつひとつまでなにも変わらないのではないかという佇まいでこの日も僕らを待っていてくれました。そのドアを開けたときから時間が止まり、札幌初日の夜がここからさらに深く濃い世界になっていくのでありました。

« 2006 214-217総括2 | トップページ | 2006 214-217総括4 »

旅度々旅」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/42971/782437

この記事へのトラックバック一覧です: 2006 214-217総括3:

» ('A`) [卒業写真(赤い糸のススメ)]
今日は特に何も無い日・・・。 天気も悪いし、ちょっと憂鬱ですねぇ('A`) [続きを読む]

« 2006 214-217総括2 | トップページ | 2006 214-217総括4 »

twitter

  • twitter

最近のトラックバック

2015年4月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
無料ブログはココログ