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お茶をひく

 年に一回あるかどうか。その日が昨晩でございました。お茶をひきました。って隠語なんですけど、つまりお客が一人もこなかったという意味。その昔、客がつかなかった遊女が客のためのお茶を石臼で挽いていたところからそういうらしいです。まあ、この言葉は隠語なんで通常使ってはいないのですが、普通に使っていて語源がわからないという言葉も今はけっこうありますね。

 例えば抜き差しならない。抜く、差すは刀を鞘から抜くことも差すこともならない、つまり窮地に追い込まれどうしようもできない様をあらわしているわけです。しかしこれは遊女の隠語としても使われていたらしく、抜き、差し、ならない関係、(想像力をはたらかせてくださーい)というね、ちょっと艶っぽい意味もあったらしいです。

 本来日本語にはこういう言葉遊び的な想像力や、ユーモアが日常の会話にいっぱいあったのですね。古典落語はまさにその宝庫でありましょう。現代はそういう余裕すらないのかなあ。言葉を縮めたり、変な発音したり、本来の意味と間違って使う、ということは頻繁にありますが、なにかを示すのに上記のようなウィットのある言葉の使い方なんていまやできないのはなにか寂しい気がいたします。

 こういうことは想像力があるからこそできるはず。あまりに情報を受けるだけになってしまって自分から発信できない、ひいてはコミュニケーションがとれないとあっては想像力は欠如するだろうしそれって人間として豊かなことなのでしょうか。 現代人って江戸の人々より物質的には豊かでも精神的には貧しいのかもしれませんね。

 とお茶をひく、からこんなことをつらつらと考えちゃいましたが、やっぱりこの言葉、僕の商売ではあまり使いたくはありませんな。(今日はやだよー)

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コメント

そんな日があるのですね。昨日は何か大きなイベントとか、テレビで何かスペシャルがあったとか、天気が悪かったとか?
たまには早く帰りなさいと言う事でしょう。そんな時は早くお家に帰って下さい。美味しいご飯が待っている?のでは?

勉強になりました・・・
言葉は生き物。使われなくなるとなくなってしまうものですがこういう日本語は後世にも残してゆきたい言葉ですね。

nonnbiriさん、そうなんです。はやく帰りたいのですが、お店はやはり閉店時間まで開けていないといけないわけです。あとで考えれば休めばよかったと思うのですが。

いのうえ君、いやいや勉強なんてほどのことじゃないですよぉ。でも、こういうユーモアが言葉からなくなっていくのはちょっとつまらないですよね。

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