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自分の心と向き合うための音楽

Photo_12  音楽を聞いてきて救われたと思ったことが僕は人生の中で何度もあります。心から音楽を好きでよかった、この音楽に出会ったから僕はもう一度立ち直れたのかもしれない、そう思えるほど胸に染みたアルバムそれがこのパットメセニー&ライルメイズの「As falls wichita,so falls wichita falls」です。

 このアルバムが僕とパットの出会いでもあり、それ以後パットメセニーはジャズギタリストとしてもコンポーザーとしても、もっと大きな意味でクリエイター、アーティストとして僕にとってもっとも敬愛している一人となっています。とにかくこのアルバム、僕が大学生の時に後輩から薦められて聞いたのですがセンシティブな時期でもあったのでしょうが、部屋で聞いていて涙がでてきたのを今でも憶えています。それはなにか心の琴線にそっと触れられたような、無垢で純粋が故の感傷を疼かせされたようななんとも不思議な気持ちになったのです。それは今でもパットの音楽を聴くと感じるのですが、パットが持っている心の中の原風景と僕の持っている心の原風景が繋がり、音からそのイマジネーションが広がっていくような、広い空と澄んだ空気とそこに陽が落ちていく中で自分がすべてのしがらみから解き放たれ素の裸の状態に戻っていくような、そう、いってみれば体内回帰をしているような気持ちになっていくのです。

 つまりパットの音楽が心の扉を開けるキーとなって、自分の心の奥底と向き合い、己の根の部分にふれることで自己の確認をしていたらしい、そんなことだったのではないかと最近気づきました。あの今から思えばあまりにセンシティブだった学生時代も、それから日々に追われていたサラリーマン時代も、自己のアイデンティティをやっと見つけまたそこから新たな自分としてスタートした香港での30代も、そして現在の今も、変わることなくパットのこのアルバムを聞くと僕の心は自然と開放されて、自分の心と正直に向かい合えるようであります。

 その正直に自分の心に向く、という行為があるからこそ自分は再生され救われていく、というかそういう気持ちになることができる、なにか気を張って悩んでいる時にはそこからはなかなか救われたという思いにはなれないのですが、その気をすっと解き放って肩とかにたくさんまとわりつけていた色々なものを脱ぎ捨てていくと本来の自分に対面でき、そして己のアイデンティティを再確認できる、僕というのはどうもそのようになっているようです。

 そしてそういう入り口にパットの音楽がやさしく導いてくれている、このアルバムに出会ってほんとうに良かった、そう思える一枚となっているのです。

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