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正当or異端

 このブログで「僕がジャズミュージックを聴くようになった一枚」という題で書いていましたが、実はね、本当に最初の最初にジャズを聴いた二枚というのがあります。じゃあなぜ書いていないのかというと、これを聴いてすぐにジャズにのめりこんだわけではなかったので(どちらかというと最初グッときたのはフュージョンでしたし・・・)ジャズを聴くようになったと書くにはちょっとどうかと思いまして。でも、後から考えてみるとこの二枚の影響もかなりあったのだろうと改めて思っております。

Art  それでその二枚とはこれ。アートブレイキとジャズメッセンジャーズの「モーニン」とMJQ(モダンジャズカルテット)の「MJQ」。僕が小学生の5,6年生の頃に、このレコード二枚を父親がいきなり買って帰ってきたのです。それまでジャズを聴いていた父というのをあまり知りませんで(よく聴いていたのはシャンソンでしたし)ちょっとこのジャケットの異様さもあって子供心にびっくりしたようです。父にとっては若い頃に聴いた思い出があるらしく、これはいいんだといって聴かせてくれたわけですが、正直その時はなにがいいのかよくわからなかったのであります。当時はまだクラシックものめりこんで聞いていないし、音楽というものにそれほど関心がなかったのかも知れません。

Mjq  でも、そのあとご存知のとおり中学生になってからクラシックやフュージョンに興味を持つようになりそれから再びこのレコードを聞きだすようになりまして今では僕にとっても思い出の二枚となってしまいました。また、このブレイキーとMJQ,対照的といっていいぐらい両極でありまして、ブレイキーはごりごりのファンキーサウンド、MJQはジェントルで室内楽的な静かなサウンド、今思うとジャズ入門にはいい二枚なんですね。ジャズのソウルフルな熱さというのも味わえるし、逆にクラシカルでクールな感覚も楽しめる。僕は最初、クラシックに傾倒したというのもあり、MJQのクラシカルな演奏はすんなり入ってきたと思います。今、ジャズ側からMJQというグループを見ますと、実はそうとう変な音楽をやっていたということがわかるのですが。なんたって、当時黒人がアメリカで差別などに対しやるせないフラストレーションを音楽にぶつけてジャズを演奏していた中で、彼らだけタキシードを着て白人のクラシックに擦り寄っていった音楽なのですから。今となってはそういうクラシカルなジャズって理解できますが、そりゃ当時は変なグループだったと思いますねえ。

 ジャズとしてはブレイキーがある意味正当、MJQが異端なのですが、僕が最初に耳にした時は僕の中ではブレイキーの音楽が異端でMJQが正当に聴こえていたのですから面白いものです。まあ、クラシックにはまっていた頃と言うのはある意味権威主義的な聴き方をしていたのだろうなあとも今思いますね。どちらの側に立ってみるかによって(または俯瞰することによって)それまでのあり方が180度逆転するというのは色々な状況に見られることでありましょう。

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西洋音楽と聞くとまずほとんどの人はいわゆる「クラシック」を連想すると思います。まあ実際私もその一人です。しかし本当にそうなのか、またそうだとしてもクラシック音楽とは何か、という点について私はかなりあやふやだったので本書を読んでみました [続きを読む]

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