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21世紀のジャズボーカル

River_2  ジャズバーの店主なのにランニングや食べ物、そして競馬の話題ばかりでぜんぜん音楽的話がないっていうのはどうか。と思いまして今日はジャズのCDのお勧めを久しぶりに。

 今度のハービーハンコックの新作、「RIVER」は素晴らしいアルバムでありました。僕はハービー好きですがこれは数々あるハービーの傑作アルバムにまた一枚加わったという極上のジャズアルバム。

 しかもこれはジョニーミッチェルのオマージュでつくられ、大半の曲は彼女のカヴァー、そしてフューチャリングがなんとノラジョーンズ、ティナターナー、 ミッチェル本人、コリーヌベイリーレイ、レナードコーエンと豪華なボカール。それにインストが半分はいり、ウェインショーターがあのネフェルティティを演奏したりしていて思った以上にボーカル曲とのバランスに違和感がありませんでした。

 それよりジョニーミッチェルの曲をハービーが斬新なアレンジで現代のジャズボーカル曲に仕上げているのですが、それはそれは素晴らしいのであります。ジャズボーカルだって今の在り様というのがね、もっとないのかと常々思っていましたらこれですよ。お恥ずかしながら僕はジョニーミッチェルという人(フォークシンガー?ポップスシンガー?)、ほとんど知らなかったのですがこうやって聴くといい曲でありましてしかもハービーによって完全にジャズ、しかも今の新しいジャズに生まれ変わっているようです。

 よく僕のジャズピアノの師匠とも話をするのですが、普通のジャズボーカリストってピアノのバッキング(伴奏ね)できついテンション(所謂コードに9とか11,13という音を重ねること)を入れると歌いにくいと文句が出る、ということがあるのですが、そういう人たちはこのハービーのアルバムを聴いてみろ、と言いたいですね。歌っている人にちゃんと音程とリズムを自分でとって歌える技術があればね、どんなきついテンションが入ったって問題ないわけですよ。当たり前のことでありまして、サックスだってトランペットだってピアノのバッキングでソロを取る時にバッキングのテンションがきついから吹けませんなんてソリストは今時いないって。ジャズボーカリストだけが(すべてではないが)あぐらをかいているような気がしてならないのです。このハービーの先進性、現代性、モダンを超えていく響はそんなこといっていたら絶対にありえないし、このアルバムはこの世に存在しないはず。

 ハービーは約10年前の「NEW STANDARD(1996)」で現代の今、ジャズを演奏するとはということを提示し、今回この「RIVER」で今度は今のジャズボーカルの在り様を提示したのではないか、僕はこのアルバムにはこんな風な新たな光を感じたのであります。

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コメント

ハービーハンコックですか~(^^♪
こんど~の新作~
ぜひ聴いてみたいと思います
解説ありがとうございま~す (^_-)-☆

お耳に合いますでしょうか。僕の嗜好はちょっとひねているかもしれませぬ。

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