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これはモーツァルトだ(と僕は思った)

Rollins_2  近頃、お気に入りなのがソニーロリンズって・・ねえ貴方、なぜ今ロリンズを僕は聴いているのでありましょうか。

 もうテナーサックス界ではコルトレーンかロリンズか、という二大巨頭なわけで、それに人気もあるプレイヤーであるのですが、僕は大学生時代から今までどうもロリンズはダメだったのであります。

 何ゆえ今までダメだったか、と申しますと、代表作サキソフォンコロッサス(サキコロとジャズ好きはいいますね)の一曲目、St. Thomas を学生時代に聴いたときにあのノーテンキな臆面も無くあっけらかんとしたテナーの音がどうしても身体が受け付けなかったのであります。まあ、なんと申しましょうか、コルトレーンのあの切羽詰った感、叫びのような脳髄に突き刺さるようなあのコルトレーンサウンドこそジャズだと若気の至りで思い込みまして、対極にあるロリンズの楽しくてホットでノリノリのがね、当時はどうしても許せなかったのであります。

 まあ、許せないというのは大げさにしてもですね、どうも演歌のようなださださな感じに僕には聴こえたわけでして、それは実はロリンズのせいではなくて演歌のバックで吹いているサックスプレイヤーがロリンズのまね(というか誇張したような吹き方、そのぐらいサックスプレイヤーのお手本なわけでコルトレーンをお手本にした人はあまりいないはず)を皆していたのだなあ、ということがあとになってわかったのですが、だからこそ日本人に大人気なロリンズが天邪鬼な僕は大嫌いになった、ということなのです。

 ところがです、最近40も過ぎていつまでも意地張ってロリンズは好かん!なんてこといっていたらどこかのジャズ評論家みたいだなあとも思いましたし、聴かず嫌いをせずにここらでもう一度ちゃんと聴いてみようと、まずは20数年封印していたサキコロをCDで買いなおしてみました。すると、あんなに虫唾がはしるぐらいに嫌いだったロリンズサウンドが妙に気持ちいいじゃないですか。あのSt. Thomas もださださに聴こえたのが、とてもチャーミングでユーモラスで、おおっこれもジャズの面白さじゃないか、とハタと膝を叩いてしまいました。

 そこで僕として理解したことは、ソニーロリンズってジャズ界のモーツァルトなんだ!ということなんですね。つまり逆に僕がそれまで好きだったジャズはクラシックで言えばベートヴェン以降、音楽を純粋に音楽としてということより、そこに思想とか哲学とか、メッセージとか人生の哀歓とか、ジャズでいうなら黒人の悲哀だとか、白人の神経症だとかその他もろもろ、そういうものを漂わせているもの、そうコルトレーンだったりマイルスだったりエバンスだったりメルドーだったり、ブレッカーだったりということだったのです。

 もちろん、音楽にメッセージがあるというのはいいのですが、これは年をとったから(とは思いたくないですが)なんですかね、純粋に難しいこと言わずただ音と戯れミューズの歌を奏でる(実はこれが一番難しいかも・・)、まさにモーツァルト的なサックスがロリンズではないか、と今気づいたのであります。そう、だからノーテンキ、で臆面も無くあっけらかんでいいのでありまして、その無邪気でユーモラスで、それでいてテクニシャンでサックスの隅から隅までを鳴らしきる腕前、もう聴きかたが自分の中で変わった瞬間からロリンズがほんと楽しめるようになったのであります。

 そんなわけで、今のお気に入りが(すみませんねー今頃お気に入りとかいって・・)上記写真の ROLLINS PLAYS FOR BIRD 、これほんと空からロリンズにミューズが降りてきている一枚でありまして、ジャズはいつまでたってもいろいろな発見がある音楽なんですね。

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ジャズその他音楽」カテゴリの記事

コメント

(^^♪
まさに~ジャズ界のモーツァルト(^^♪

自分はどちらも好きですよ~
若いころはたしかに~
コルトレ~ンが好きだったかもですね (^_-)-☆

コルトレーンもロリンズもあとショーターも今はみんな良さがわかりますです。

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