正論
もう、僕はぼやくのは止めてやることをやっていこう、という気持ちに切り替わっておりますが、やはり巷はかなり鬱憤が貯まっているようです。お店に毎日出入りしている氷屋さんも顔をあわせるたびにため息まじりのぼやき。とにかく、年末なのに氷がでていかないそう。しかも、氷屋さんはいろいろなお店を回ってますから、あちこちでやはり嘆き節を聞いてきます。まあ、どの店も体力勝負になっているようで、最後には「この国のトップはこの状況をまったく解ってないでしょ!」と怒りの言葉を残して、氷屋さんは毎日帰っていきます。
当然、このようなやりきれなさは氷屋さんや僕ら飲食だけではなく、この間の雨の日。タクシーに乗って家に帰る時も、乗ってから降りるまでずっと、運転手さんのこの閉塞した世の中への怒りと不満を聞き続けることに。もう、話しているうちに止まらなくなってしまったらしく、国や政府、そして首相への怒りで声まで大きくなってしゃべっておりました。
これは、ほんとやばいですね。末端はもうへとへとになってるわけです。食うだけのことすらも難しくなっているのが現状なのに、あの庶民感覚ゼロの人がトップですから。なんだか、フランス革命前のマリーアントワーネットみたい。下々の人間に数万円やればなんとかなると思ってる浅はかさ。これじゃあ、歯止めが効かなくなった狂人がでてくるのも当たり前でしょうか。
確かにね、集団の暴動や抗議行動というのは起こりにくい国民性なのかもしれない。ただ、それで高を括っていると切れるか切れないかぎりぎりのところで抑止されている人間がはじけてしまうかもしれない。というか、もうはじけた人が出始めているじゃないですか。それが理由などどうあれ、自暴自棄になって人を傷つけ社会を混乱させ、倫理もルールも崩壊しだしているのではないか。
ある社会学者の説ですが、社会病理とはかなりの部分が経済状況によって増えたり減ったりするそうです。つまり、自殺や抑うつ症や、この間の無差別殺人をするような人間などは、経済状況が好転するだけでかなり減少するのです。もちろん、社会システムの形骸化という問題もあるのですが、それでも経済が上向きというだけでその手の社会病理をかなり抑止できるわけです。
先ほどのフランス革命だって民衆はパンが食えなくなって動き出すわけで(もちろん革命が社会病理だと言っているわけではないですよ)、先ずは飯が食えて普通に生活するレベル、というのをちゃんと国が支えるというのがすべての改革の前提になければいけないでしょう。だからこそ、補正予算なり、経済対策なりをどんどんやる必要があるのに・・・。タクシーの運転手さんも同じことを言って怒っておりました。日本のトップはまさにアホウ首相としか言いようがありません。
あのタクシーの運転手の怒りはまさに正論。ごもっともな意見でありまして、その声は大豪邸のおぼっちゃまには決して届かないのでありましょう。
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おっしゃるっ通りだと思います
本当に
経済というのは
人間を変えるそう言う力があると思います
トップにしても
公務員の景気感覚~
信じがたいですね
投稿: 維真尽(^.^) | 2008年12月 4日 (木) 08時17分
ほんと国民がみんなため息ついて、あきれ返っているのになあ。裸の王様とはまさにあの人でありましょう。
投稿: bistorotetsu | 2008年12月 4日 (木) 16時15分