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ジャズ50バカその14

14.   Tシャツにジーパン、ヨレヨレの姿、格好だとジャズっぽくて、オシャレにスーツなんぞでキメてステージに立つとそれだけでダメだと決め付けるバカ



 今の若い人たちからするとなんのことやら、と思うだろうが、80年代に彗星のごとく現れたウィントン・マルサリスというジャズトランペッターが売れ出した頃、彼はビシっとスーツ姿でステージに立っていたのだが、なぜか彼の音楽ではなく「今時、スーツ姿でカッコつけるなんて、あんなのジャズじゃないね」という声をよく聞いた。これ、ほんとに僕のまわりだけではなく、ジャズ雑誌なんぞでも読んだ記憶があるから、マルサリスのやっていたジャズにも、もちろん気に食わない人たちが揶揄していたのだろうが、当時から「え、ジャズってお洒落してステージ立っちゃいけないのか?」と僕は疑問に思っていた。

 もちろん、それなりに時代時代でオシャレにキメていた人たちもいたし、マイルスはファッションリーダー的に服装もどんどん変化していった。

 それでも、特に日本人の一部のジャズファンって「あいつらチャラチャラお洒落して出てるけど、演奏がたいしたことないからそういうとこで誤魔化してんだよ」みたいなこと言うんだよなあ。なんか、ジャズは今でもTシャツにジーンズだけでやってるとストイックに音楽に向かいあっている、みたいな、ね。

 つまり、そういうこと言っている人たちって、要はジャズを真剣にやるのにオシャレは必要ない、と言いたいのだろうがまさにその通りで、裏返せば、実はだからジャズマンがオシャレしようが、ピアスしようが、音楽の本質には関係ないってことなんだけど。

 それに、またそういうこと言っている奴の服のセンスがダメダメでね、ジャズ聴きにくるオヤジどもって同じようにヨレヨレのシャツにジーンズみたいのが多い、と思うのは僕だけか。

 なにが言いたいかというとだね、もう今ジャズがここまで若い人に聴いてもらえず、老人の楽しみみたいな小さな世界にしちまっているのは、オシャレじゃない、というのも一つの原因だと僕は思う。実際、何度も言うが、マイルスってほんとその時代、その時代でファッションも変化していって、オシャレにも凄い気をつかっていたのは良くわかる。そして、それは彼の音楽の本質を邪魔するわけではなく、むしろ相乗効果で彼のステージでの音楽に華を添え、そしてすべてを包括したエンターテインメント、芸術になっていたのではないだろうか。つまり、音楽ってその人の存在、それが強烈に色濃く出てこそオリジナリティなのだ。だから、オシャレしないという選択もジャズマンにとってあり、だが、マイルスイズムを継承して、そういう個性を作っていく、それもあり、だ。

 僕としては、せっかく自分が自己主張するステージで、ジャズ自体が強烈な個性と主張があるのは前提だが、そこにその人なりのオシャレな服装や雰囲気もあったらいいじゃないか、と思う。本質はオシャレで捻じ曲げられることではなく、服装で演奏の善し悪しが決まるわけでもない。だから、逆に、目いっぱいオシャレしたっていいじゃないか。

 これは当たり前だが、オシャレにキメて雰囲気だけのジャズ、っていうのではなくそこは勘違いしないで欲しい。でも、もう汗臭いTシャツ姿でジャズというのも、別の意味でステレオタイプ的なジャズマンの姿、という感じもしないでもない。ストイックはいいけどさ、若い人が誰も聴かないで、老人ホームでやる音楽がジャズになったらそれは寒いじゃないですか。若い人にもアピールする魅力、それも考える意味で、僕はこれからジャズマンがオシャレ、いいと思うけど。どう?

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